2007年5月26日土曜日

『共産主義運動年誌』第三号発刊にあたって

 『共産主義運動年誌』第三号をお届けする。第二号発刊が、昨年四月であったので、通常ペースからおよそ七ヶ月遅れてしまったことになる。本誌の編集にあたっては、本当に微力ではあるが、昨年来の米帝のアフガン侵略戦争に抗する反戦反帝闘争、異様な支持を集めて発足した小泉政権の有事立法をはじめとする諸反動攻勢との闘いなどの息吹を反映するべく意を用いて。また当『年誌』そのものの取り組みではないが、『年誌』における意志疎通を基礎として行われてきた労働組合運動、青年学生運動にかかわる取り組みや、提言についても可能な限り反映することにつとめた。現在、米帝ブッシュ政権によって強行されようとしているイラク侵略戦争、これに追随する小泉政権との闘いなどについては、次の編集の課題としておきたい。歴史的な転換点ともいうべき局面に立ち会って私達が語るべきこと、なすべきことは私達の手に余るほど押し寄せている。志を同じくする友人の援助を心からお願いしたい。他方、編集準備の不備にもかかわらず、前号にもまして、稿を寄せてくださる仲間が増えたことは、わたしたちにとって全く望外の喜びであった。ご多忙な中、煩をいとわず理論的、実践的な関心にかかわって稿を寄せて下さった皆さんに改めて深く感謝したい。こうした仲間、友人達の期待に応える活動を心がけたい。ふつつかではあっても「共産sにゅ議運動の前進に資する」コミュニケーションの充実をめざして一層力を注ぎたいと思う。
 本誌作成にいたるまで、私達は第三回(本年四月)、第四回(本年九月)と二回の全体会を開催して、本会の内部で発生した紛争の解決にあたらねばならなかった。その概要については、別に『第四回全体会招集のお知らせ』と『第四回全体会決定集(抜粋)』とを資料として掲げておいたのでご覧いただきたい。本会結成以来の会員たちとの組織的分離を行うことが私達の選んだ結論であった。またこのことをきっかけとして退会された会員もいる。多くの会員の熟慮を重ねたうえでの意見交換と、繰り返し行われた討論の上で選択したやむをえない結論であったとはいえ、団結を損ねた事実は残る。多少なりとも『年誌』に期待をかけてくださった人々の信頼を裏切る結果になり、まことに心苦しい。私たち自身としてもコミュニケーションの発展を求めて、ディスコミュニケーションの結果に至ったことに、内心忸怩たるものがある。
 今回の私達の選択した結論の是非については、可能な限り求めに応じて、文章や、口頭での釈明の労をいとわないことは言うにおよばないが、基本的にはこれからの私達の活動によって判断していただくほかはない。今回の紛争とその解決を教訓として、より円滑でかつまた、お互いの意見を深く交換し合う、討論の実をあげていきたい。そのためには運営のあり方、会の目的などについての見直しも必要かもしれない。これらは、次の全体会での検討課題になる、これらの努力を重ねて、今回私達とは別の道を歩むことになった人々とも、再び胸襟を開いて討論を行うことができるような、力をつけていきたいといまは強く決意を固めている。更に多くの友人、読者の皆さんの私達の活動への注目と積極的な参加を呼びかける。
二〇〇一年一一月
『共産主義運動年誌』編集委員会事務局