2007年5月25日金曜日

『共産主義運動年誌』第二号発刊にあたって

 本年一月、『共産主義運動年誌』編集委員会第二回全体会が東京で行われた。これに向けた「呼びかけ」はつぎのように述べた。

(『共産主義運動年誌』編集委員会第二回全体会・討論会への参加の呼びかけ二〇〇〇・一二・二〇)
『共産主義運動年誌』編集委員会

 共産主義運動の再建と、政治社会変革の活動のために闘うすべての仲間のみなさんに、第二回全体会・討論合宿への参加を呼びかけます。
 『共産主義運動年誌編集委員会』は本年一月、「日本における共産主義運動の主体の再建」と「多様な社会変革運動の前進」に資することを目的とし、共通認識の深化と「理論と実践に関するコミュニケーションの場とする」ことを活動の課題として発足しました。
 結成にいたる討論を集約して、本年四月には『共産主義運動年誌』創刊号を発行し、さらにこれをテーマとする討論会を開催しました。
 幸いにもこうした活動について、今日の日本社会における政治社会運動の低迷情況を打破する試みの一つとして、ささやかではあれ好意的な反響を得ることが出来ました。
 また、東京在住メンバーを中心に定期的に事務局会議を行い、通信を発行して、討論を重ねてきました。この活動の中で、当初以来の「新左翼運動総括」と「国家と市民社会論」を討論テーマに据えることからはじめて論点整理を行い、「①市民運動・社会運動の評価と階級理論、②スターリン主義批判、③危機論と資本主義観、革命観、④今日の資本主義論・恐慌論、⑤政党論、⑥現場からの実践的問題意識を受け止め、コーディネートし、論理化すること、⑦市民社会論、⑧新左翼総括」の八点にまとめてきました。
 これを基礎として、さらに相互理解を深め、討論の進展を図り、もって『年誌』第二号を準備するために下記のとおり『共産主義運動年誌編集委員会』第二回全体会・討論合宿を呼びかけます。多くの仲間の結集と真剣で活発な討論を呼びかけます。
記(以下略)

 全体会では、メイン報告として、高寺良一さんから『現代革命のターニングポイント』、村瀬大観さんから『二〇〇〇年『年誌』論争のポイント』・『新左翼四〇年の光と影』と題してそれぞれの提起を受けた。続いてこれを受けた会員からの意見表明が行われ、討論と意見交換が行われた。

 『年誌』第二号は、こうした私達の討論のありようの現在を反映して編集されている。また創刊号に比して、会員外の寄稿が大幅に増えたことも特筆しておきたい。短い募集期間であったにもかかわらず、多忙を極める中、寄稿に応じてくださった友人の皆さん、寄稿依頼に尽力してくださった会員の仲間の皆さんに感謝のほかない。これらを糧として、「共産主義運動の主体の再建ならびに、多様な社会変革運動の前進に資すること」を目的とし、「理論と実践に関するコミュニケーションの場とする」活動の充実を期して、第二年次の活動を進めたい。引き続き、友人・読者の皆さんの、私達の活動への注目と積極的な参加を呼びかける。

二〇〇一年四月
『共産主義運動年誌』編集委員会事務局