2007年6月5日火曜日

広告 資本主義の現在―マルクス主義復活宣言

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資本主義の現在マルクス主義“復活”宣言

旭 凡太郎著         彩流社刊
A5版 327頁         2800円

第一篇 資本主義世界
   第一章 資本主義と多国籍企業
   第二章 資本主義と南北問題

第二篇 社会的対立をこえて
   第三章 国家論の発展とは
   第四章 主体性論と社会批判
   第五章 オウムと宗教

第三篇 旧来の革命像の反転にむけて
   第六章 東欧・ロシア激動の中から
   第七章 中国文化大革命から民主化運動への底流

〈帯より〉
 新左翼の理論家にして現役活動家の手によるソ連崩壊以降の現代世界―アメリカ一極化の政治と経済的混乱の現状―の基本的見方と新たなる社会変革=革命への論理とイメージの共有を求めるための史的総括と可能性を問う“ガンバロウ、サヨク”本。

 ソ連崩壊、総評消滅、さらには分裂や内ゲバ、といったことを経て左翼は試練の時代に入っていった。一方、八〇年代以降世界を席巻した多国籍企業も、アメリカ社会の分解や、メキシコのサパティスタ(一九九四年決起した先住民組織)の蜂起、韓国労働運動の高揚や、アジア経済危機、ヨーロッパ・アメリカでのストライキ等のなかで揺らいでいる。こうした中で日本の左翼運動の後退の著しさが際立ってきた。とはいえ運動そのものは地域でも農村でも広がっているし、労働運動の陣地の確保や新しい試みも進んでいる。運動を着実に切り開き、かつ理論と組織の再編成という視野のもとで行っている人々も数多い。われわれを含め左翼がまだ運動の変化に追いついていないものと考えられる。いずれにしてもこの間の運動の中で、これまでの左翼の組織や理論は分解され、練り直されねばならないだろう。その作業は簡単とも思えない。今広がっている運動と根本的社会的変革、世界変革とが何らかのかたちで直結できる、共通の論理のみならずイメージが必要だからだ。
                                   「はじめに」より